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性教育講習会:岩室紳也先生のお話を聞きました

投稿日2016/10/24

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 ☆ 講師 : 岩室紳也先生 ☆

ヘルスプロモーション推進センターオフィス岩室代表・医師

厚木市立病院泌尿器科勤務(非常勤)・聖マリアンナ医科大学勤務(非常勤)

所属学会等  日本思春期学会・日本泌尿器科学会・日本性感染症学会・日本公衆衛生学会・日本エイズ学会・日本がん治療学会 他

泌尿器科専門医になるつもりが保健所兼務中に公衆衛生の面白さに目覚める。性教育・エイズ教育から健康教育にのめり込み、自らコンドームの達人と名乗り、性感染症は性生活習慣病ととらえ、HIV等の診療も手がける。

※岩室先生のホームページはこちらから

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10月19日(水)1、2時間目、自らコンドームの達人と名乗る岩室紳也先生の性教育研修会が開かれました。

最近はラジオを聴く高校生が少なくなり、想像力を働かせる機会が減少傾向にある状況ですが、耳から入る情報は想像力によりどんどん広がっていくし、それは自己表現にもつながっていくとのこと。メールやラインは伝達ツールでしかなく、あくまで一方的な伝達でそれはコミュニケーションとはいえない、人と人との間で生きる「人間」のコミュニケーションの大切さ。

命を大切にするということ。20人に一人がゲイであること等LGBTの方々に関わる話やラジオ番組で福山雅治さんとのコラボレーションでエイズ特集を放送しているお話。輸血が必要になった場合はエイズを恐がらずまず命を守るために輸血を受け入れること。有名AV女優との交流の話も含め、AVは作り物でありセックスの教科書ではない、真似をしてはいけない。子宮がんの原因であるHPVに関する話等々、そしてコンドームの正しい付け方(器具を使った実演)まで、お伝えできないくらい多くのことを学ばせていただくことができました。

私たちはどこか、他人事・・・自分とは関わりの無い遠いところで起こっている出来事かのように無意識に思ってしまいがちですが、先生のお話に登場される患者さんは、皆さん、私たちと何ら変わりの無いごく普通の生活を送ってこられた方たちばかりです。そうした患者さんたちのお話や、間違ったセックスにまつわる情報や知識が当たり前のこととして多くの問題を生んでいることを、淡々と説得力のある言葉で、時に生徒や教員も巻き込んでお話をしてくださいました。生徒も我々大人もこうした問題を非常に身近に捉え、真剣に考えるとてもよい研修となりました。

岩室先生が車で学校を去るとき、それを見つけた多くの1年生が2階の窓から先生に手を振ってお見送り、先生もそれに答えてクラクションで返事をしてくださったのが印象的でした。

岩室紳也先生ありがとうございました。

 

養護教諭 紺野伴子